今回はRSIについて計算式から従来の使い方の検証、新しい手法について説明していきます。
- RSIの計算式を分かりやすく理解
- よくある手法「RSI 70%以上は売り、70%以上は買い」について検証
- RSI順張り時に真価を発揮する
RSIのトレード手法・計算式・使い方
RSIとは
RSIとは直近の一定期間の終値で上昇分と下落分に値動きを分けどちらの勢いが強いのか計測しようとするオシレーターです。
RSIの公式
RSIは過去のN期間において上昇が強いのか、下落が強いのか測るオシレーターです。
A=n期間の上昇分
B=n期間の下落分
A÷(A+B)×100
少しわかりにくいと思いますので実際に数値を当てはめていってみます。
RSI 14の場合でシミュレーション
分かりやすく図にまとめてみました。

A=n期間の上昇分
B=n期間の下落分
A÷(A+B)×100
この計算式に当てはまると過去14日間における上昇幅が12円、下落幅が10円
RSI=12円÷(12+10円)×100=54.5%
過去14期間における上昇と下落において54.5%という数値はわずかに上昇の勢いが強かったことを示しています。
70%以上は売り、30%以下は買いを検証
30%時点の買い
色々なHPや本に書かれている70%到達で売り、30%到達で買いが正しいのか見ていきます。

白線はRSIが30に達している部分です。
トレンドを分かりやすくするために移動平均線40を表示しています。
下降トレンド中に30%の位置で逆張りロングを打つとほとんどの場面で損失を抱えることとなります。
移動平均線が分からない方はこちらの記事をご覧ください。

70%時点の売り
続いて上昇トレンド中にRSIが70に達した部分を見ていきます。

白線はRSIが70に達した場所です。
こちらも上昇中トレンド中に70%の位置で逆張りショートを打つと、ことごとく価格は上がり、損失を抱えてしまうことがわかります。
レンジ相場で検証

この相場であれば、70でショート、30でロングで利益が出ます。
但し、トレンドの見極めが必要ですし、他の要素と組み合わせる等して慎重に判断する必要があります。
RSI 50のラインの検証
50ラインの反発
ここからRSIは常に14期間として説明していきます。
50%の位置が過去14期間における値上がり、値下がりの中間値となります。

50ラインに黄色線を引いています。
黄色枠で囲った部分がかなり反発しているのがわかると思います。
トレンドが発生している場合に押し目買いや、戻り売りの基準として非常に使いやすいことが分かると思います。
- 上昇トレンド中は50のラインをサポートとしロング、割ったら捨てる
- 下落トレンド中も50のラインをサポートとしショート、超えたら捨てる
このように判断することもできます。
RSIが50を突破した後、50のラインでサポートされ始めるとその方向にトレンドが発生する予兆を掴むことができます。
上昇相場、下降相場の中でのRSIのレンジ
次に上昇、下落相場中のRSIのレンジを確認してみます。

白枠が上昇トレンド、黄色枠が下落トレンドです。
RSIのレンジのレベルが上昇トレンドと下落トレンドでは異なることが一目瞭然で分かります。
白枠の上昇トレンド時のRSIの稼動範囲は約35~90にあり、50以上の範囲で推移していることがほとんどで、より高い位置でRSIがレンジとなっていることが分かります。
逆に下落トレンド時のRSIの稼動範囲は約25~65にあり、50以下の範囲で推移していることがほとんどで、より低い位置でRSIがレンジとなっていることがわかります。
つまり、50以上でRSIが動いている場合は上昇トレンド、50以下でRSIが動いている場合は下落トレンドと捉えることができます。
1番最初に説明した70の位置で逆張りショート、30の位置で逆張りロングもトレンドを掴めれば使用することができます。
- 上昇トレンド中は30付近で押し目ロング
- 下落トレンド中は70付近で戻りショート
RSIのライン
RSI自体にラインを引いてみます。

赤丸ふたつでラインをつなぎ、トレンドラインを引いてみます。(黄色線)
きれいに反発し、上昇の押し目として機能しているのが分かります。
RSIは50を突破し、50以上で推移するようになり、綺麗な上昇トレンドを形成していることがわかります。
このラインを割ると一旦の利食い指標ともなります。
RSIのダイバージェンス
ダイバージェンス
トレンドの転換を示すダイバージェンスの発生はRSIにもあります。

白線:チャートの価格切り上げ、RSIは切り下げ
オレンジ:チャートの価格は切り下げ、RSIは切り上げ
RSIは過去の14期間(N期間)においての上昇幅と下落幅を計算し、どちらの勢いが強いか測るオシレーターです。
そのため、価格が切り上がっているのに、RSIが切り下がっている場合は、チャート上では高値更新しつつも上昇の勢いがなくなってきていることを示します。
ただし、ダイバージェンスだからといって安易にロング(ショート)すると、その場所でポジを取る人が多く、逆方向の燃料にされることもありますので充分注意して使用しましょう。
ダイバージェンスが分からない方はこちらの記事をご覧ください。

上昇時のヒドゥンダイバージェンス

価格の底値切り上げに対して、RSIの底値は切り下がっています。
これはヒドゥンダイバージェンスといってトレンドの継続を示す指標となります。
下落時のヒドゥン

先程とは逆に価格の高値切り下げに対して、RSIの高値が切りあがっています。
この場合は下落トレンドの継続を示す指標となります。
まとめ
以上、RSIをトレンド相場で逆張りに使うと危険ということや、順張りでの使用方法についてご理解頂けたかと思います。
- よくある手法「RSI 70%以上は売り、70%以上は買い」はトレンド相場以外使えない
- RSI順張り時の使い方
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